No.1 死よ 驕るなかれ
始めて読書記録を書く。多めに見てほしい。
闘病記のレポートのために読んだ本。
死よ 驕るなかれ
ジョン・ガンサー著
脳腫瘍を患った17歳の息子ジョニーの闘病の記録を書いた作品である。
まずはジョニーについて。
彼は私とさほど変わらない年齢で脳腫瘍に侵される。
それでも彼は絶望し、投げやりになることもなく、自分の人生と向き合っていた。
勉学に励み、入院していていたために、学校には通っていなかったが、ハーバード大学への入学を認められるほどまでの結果を出した。
彼は理系分野において、秀でた才能を持っていたのかもしれない。
この作品はそんな彼の父親であるジョン・ガンサーの視点から書かれている。
彼とその妻は、息子のために様々な治療法を探し、試していた。当時の技術ではどうにもならない脳腫瘍を相手に手を尽くしていた。
彼の言葉で、「何とかして生命をつないでさえおれば、何か新しい療法が発見されるかもしれない。」というのがある。
ここに闘病する患者、その家族、医師の思いのすべてが表れていると感じた。
ジョニーは手術、食事療法、マスタードガスを使った治療などと数多くの治療を行った。
彼の担当となった医師たちは、そんな彼に誠意をもって尽くし、彼の意思を尊重していた。将来医療に携わる可能性の高い私は彼らのような態度を忘れてはいけない。
著者は作品の最後に、ジョニーに関わった全ての人へ感謝を述べている。
闘病している患者、家族には周りのサポートが必要不可欠である。
病気の治療などの医療行為だけではなく、患者個人の意思をなによりも尊重し、ともに病気や癌と闘っていく姿勢が求められるのではないか。